米国食品医薬品局(FDA)は2026年5月13日、飲み薬のデシタビン・セダズリジン配合錠と、同じく飲み薬のベネトクラクスを組み合わせる治療を、新たに診断された急性骨髄性白血病(AML)の大人の患者さんに対して承認しました。対象は75歳以上の方、または持病などのために強い化学療法を受けるのが難しい方です。
注射の代わりに錠剤で、約4割が完全寛解
AMLは、血液をつくる細胞が未熟なまま異常に増える白血病で、高齢の方に多い病気です。体力的に強い抗がん剤治療が難しい患者さんには、「低メチル化薬」とベネトクラクスを組み合わせる治療が広く行われてきましたが、低メチル化薬は注射や点滴で投与するのが一般的で、通院が必要でした。デシタビン・セダズリジン配合錠は、低メチル化薬であるデシタビンに、その分解を防ぐ成分を組み合わせることで、飲み薬として使えるようにしたものです。承認の根拠となった試験(ASTX727-07試験)には101人が参加し、42人(41.6%)が完全寛解(白血病細胞が検査で見えなくなり、血液の値が回復した状態)に到達しました。寛解に至るまでの期間の中央値は2か月で、寛解が続いている期間の中央値はまだ到達していません。28日を1サイクルとして、1日目から5日目まで1日1錠を服用します。注意すべき点として、骨髄の働きが抑えられることなどが挙げられています。
通院の負担を減らせる可能性
高齢の患者さんにとって、毎回の通院や点滴は体力的にも、付き添うご家族にとっても負担になりがちです。すべて飲み薬で治療を進められることは、生活の質を保つうえで大きな意味があります。ただし血液の値が下がりやすいため、定期的な検査や医療チームとの連携は引き続き欠かせません。今回は米国での承認で、日本での扱いは今後の動向を見守る必要があります。
出典:The ASCO Post「FDA Approves Combination Regimen for Newly Diagnosed AML」
「治療のたびに病院へ通うのが大変」という声は、ご本人からもご家族からもよく聞かれます。選べる治療のかたちが増えるのは、とても嬉しいことですね。ご自身に合う治療については、主治医とご相談ください。