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2023年7月14日、米国国立がん研究所(NCI)は、造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(GVHD)を防ぐ新しい薬の組み合わせが、従来の標準的な方法より優れていたとする臨床試験の結果を紹介しました。この結果は6月22日に米医学誌New England Journal of Medicineに発表されたものです。

GVHDも再発もない生存が53%対35%

試験は米国の造血幹細胞移植の臨床試験ネットワークにより37のがんセンターで行われ、血液がんの患者さん約430人が参加しました。そのうち約半数は急性骨髄性白血病の患者さんでした。参加者は全員、HLAの型がよく一致したドナーから移植を受けています。従来の標準であるタクロリムスとメトトレキサートの2剤併用と、移植後にシクロホスファミドを投与し、タクロリムスとミコフェノール酸モフェチルを組み合わせる3剤併用とを比較しました。その結果、移植1年後にGVHDも再発もなく生存している人の割合は、3剤併用群で53%、標準治療群で35%でした。

1980年代以来の大きな前進

3剤併用群ではGVHDが起きた場合も軽い傾向がみられ、重い感染症や再発の増加はありませんでした。追跡期間の中央値が1年の時点で、全生存率には差がありませんでした。研究者は、標準の2剤併用より明らかに優れた方法が示されたのは1980年代以来初めてだとコメントしています。移植後のつらい合併症を減らす方法として、今後の移植医療に影響を与えそうです。

出典:米国国立がん研究所(NCI)Cancer Currents「Three-Drug Regimen Improves Protection against GVHD after Stem Cell Transplant」


移植は白血病を治すための大切な治療ですが、GVHDへの不安を抱える方も多いと思います。長年変わらなかった予防法に新しい選択肢が示されたことは、移植医療にとって大きな一歩ですね。

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