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米国のセント・ジュード小児研究病院は2025年2月25日、B細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)に対するCAR-T細胞療法が効きにくくなる仕組みの一端を解明したと発表しました。成果は米国がん学会の学術誌Cancer Discoveryに掲載されています。

がんの「周りの環境」が治療効果を左右する

CAR-T細胞療法は、患者さん自身のT細胞に遺伝子を導入し、白血病細胞を攻撃する力を持たせて体に戻す治療です。B-ALLでは約90%の患者さんで最初の効果が得られる一方、およそ半数が再発するという課題があります。

研究チームは、白血病細胞でGPR65という遺伝子の働きが低いと、治療が効きにくくなることを見いだしました。GPR65の働きが低い腫瘍では、VEGFAという物質が増え、免疫の働きを抑えるタイプのマクロファージ(免疫細胞の一種)が呼び寄せられていました。マウスの実験では、マクロファージを減らすとCAR-T療法を受けたマウスの生存期間が延び、さらにVEGFを抑える薬をCAR-T療法と組み合わせると、腫瘍をより強く攻撃できることが示されました。

患者さん・ご家族にとっての意味

研究チームは、GPR65が治療の効きやすさを予測する目印(バイオマーカー)になりうると述べています。また、VEGFを抑える薬はすでに他のがんの治療で承認されているものがあるため、臨床応用までの道のりが短くなる可能性も指摘されています。

ただし、今回の成果は主に実験段階のもので、どのような組み合わせが最も良いかは今後の研究で確かめる必要があります。CAR-T療法の効果をより長く保つための研究が着実に進んでいることを知っておいていただければと思います。

出典:St. Jude Children’s Research Hospital「Altering tumor microenvironment may reduce relapses after leukemia immunotherapy」


CAR-T療法で一度は良くなったのに再発してしまう――そんなつらい経験を減らすための研究が進んでいることに、大きな希望を感じます。効果がもっと長く続く治療へとつながっていくことを願っています。

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