2025年3月27日、日本セルヴィエの「ティブソボ錠250mg」(一般名:イボシデニブ)が、「IDH1遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病」を効能・効果として国内で承認されました。希少疾病用医薬品に指定されている薬です。
遺伝子変異を狙う分子標的薬、アザシチジンと併用
急性骨髄性白血病(AML)は、遺伝子の変化によっていくつものタイプに分かれます。そのひとつがIDH1という遺伝子に変異があるタイプで、変異したIDH1が作り出す物質が、血液細胞の正常な成熟を妨げると考えられています。イボシデニブは、この変異したIDH1の働きを抑える飲み薬です。
PMDAの審議結果報告書によると、用法・用量は、成人にはアザシチジン(注射の抗がん剤)との併用で、イボシデニブとして1日1回500mgを経口投与するとされています。安全性については、ギラン・バレー症候群について製造販売後の調査で検討する必要があることや、心電図のQT間隔延長に注意が必要であることなどが記載されています。製品は同年6月に国内で発売されました。
患者さん・ご家族にとっての意味
AMLの治療は、遺伝子検査の結果に応じて薬を選ぶ流れが広がっています。IDH1変異のある患者さんにとって、その変異を直接狙う薬が国内で使えるようになったことは、治療の選択肢が増えるという意味で大きな前進です。
この薬の対象となるかどうかは、遺伝子検査でIDH1変異が確認されることが前提となり、病状や全身状態も含めて医師が判断します。ご自身の検査結果や治療の候補について、主治医に確認してみるとよいでしょう。
出典:PMDA「承認品目一覧(新医薬品:2024年4月〜2025年3月)」、PMDA「ティブソボ錠250mg 審議結果報告書」、日刊薬業「ティブソボ錠を国内発売」
同じAMLでも、遺伝子のタイプによって狙える薬が違う時代になってきました。自分の病気に合った薬を選べる場面が増えていくことは、患者さんとご家族にとって大きな支えになると思います。