日本骨髄バンクは2026年1月15日、口の中の粘膜を綿棒のようなキットでこすって採取し、郵送するだけでドナー登録ができる「スワブ登録」のトライアルを、1月20日から始めると発表しました。これまでのように献血ルームなどへ出向いて採血する必要がなく、自宅にいながら登録の手続きを進められるのが大きな特徴です。
綿棒で採取してポストへ投函、約3,000人規模で試行
骨髄移植や末梢血幹細胞移植では、患者さんと白血球の型(HLA)が合うドナーを見つけることが欠かせません。これまでは、このHLA型を調べるために登録時の採血が必要でした。スワブ登録では、オンラインで申し込むと採取キットが届き、自分で口の中をこすって検体を採り、送料無料でポストに投函すれば完了します。海外ではすでに主流になっている方法だそうです。今回のトライアルの対象は18歳から54歳の健康な方で、規模は約3,000人。これは年間の新規登録者数のおよそ10分の1にあたり、予定数に達した時点で終了するとされています。
ドナーの高齢化という課題に向き合う取り組み
背景には、ドナー登録者の年齢構成の偏りがあります。発表によると、2025年12月末時点の登録者は約56.5万人で、そのうち57%が40代〜50代。登録には年齢の上限があるため、今後10年以内に約23万人、全体の約41%が登録取り消しになるおそれがあるといいます。一方で、移植を希望する患者さんは年に2,000人近くいるものの、実際に移植までたどり着けるのは約2人に1人にとどまっているとのことです。気軽に登録できる仕組みをつくることで若い世代の登録を増やし、将来にわたって安定して移植の機会を届けることが今回の狙いです。移植を待つ患者さんやご家族にとって、ドナーの輪が広がることは何よりの希望につながります。
出典:日本骨髄バンク プレスリリース「新しい骨髄バンクドナー登録の形“スワブ登録”トライアルを1月20日より開始」(2026年1月15日)
「採血が苦手で…」「近くに登録窓口がなくて…」という理由で登録をためらっていた方も多いのではないでしょうか。自宅でできる方法が広がれば、ドナーの輪はきっと大きくなるはずです。ご家族やご友人に、こんな登録方法もあるよと話題にしていただけたら嬉しいです。