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大阪公立大学は2024年5月28日、大学院医学研究科血液腫瘍制御学の長﨑譲慈研究医、西本光孝講師、中前博久准教授、日野雅之教授らの研究グループが、同種造血幹細胞移植後に再発した急性骨髄性白血病(AML)の患者さんに対するベネトクラクスの効果を検証した結果を発表しました。成果は5月14日に学術誌Blood Cancer Journalに掲載されています。

背景をそろえた比較で「生存率が良好」

ベネトクラクスは、がん細胞が生き延びるために使うBCL-2というタンパク質の働きを抑える飲み薬です。研究グループは、移植後に再発したAMLでベネトクラクスによる治療を受けた患者さんと、年齢や性別、再発までの期間などの背景をそろえた比較対象の患者さんとを比べました。その結果、ベネトクラクス治療群のほうが生存率で有意に良好であることが示唆されたといいます。

さらに興味深いことに、ドナー由来の免疫細胞の中でBCL-2の量が増え、白血病を攻撃する免疫の働きが強まっていることも確認されました。薬が白血病細胞に直接作用するだけでなく、移植で得た「ドナーの免疫」を後押ししている可能性があるということです。

患者さん・ご家族にとっての意味

移植後の再発は、AMLの治療の中でも特に難しい局面で、使える治療法が限られています。今回の研究は、ベネトクラクスがその場面で新たな選択肢となりうることを示した点で意義があります。研究グループは、患者さんの治療負担の軽減にもつながる可能性があるとしています。

ただし、これは過去の治療データを解析した研究で、効果を確かめるにはさらなる検証が必要です。再発後の治療方針は、病状や移植後の経過によって一人ひとり異なりますので、主治医とよく話し合うことが大切です。

出典:大阪公立大学「難治性急性骨髄性白血病の予後を改善 同種造血幹細胞移植後の患者に対するベネトクラクスの治療効果を検証」


移植という大きな山を越えた後の再発は、患者さんにもご家族にも本当につらいものだと思います。そんな場面にも新しい光を当てようとする研究があることを、少しでも心の支えにしていただけたらうれしいです。

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