白血病の治療費、実際いくらかかるのか

急性白血病(AML・ALL)の入院治療は、1か月あたり数十万〜100万円以上の医療費がかかることもあります。骨髄移植を含む場合は数百万円に及ぶケースも珍しくありません。しかし、日本には「高額療養費制度」があり、実際の自己負担は大幅に抑えられます。

高額療養費制度とは

高額療養費制度は、1か月間に同じ医療機関等に支払った窓口負担が一定額(自己負担限度額)を超えた場合に、超えた分を国が後から払い戻してくれる制度です。公的医療保険(健康保険・国民健康保険)の加入者は全員対象です。

出展:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」(https://www.mhlw.go.jp/content/000333280.pdf)

所得区分別の自己負担限度額(70歳未満)

区分年収の目安月の上限額の計算式多数回該当後
ア(最高)約1,160万円以上252,600円+(医療費−842,000円)×1%140,100円
イ約770〜1,160万円167,400円+(医療費−558,000円)×1%93,000円
ウ約370〜770万円80,100円+(医療費−267,000円)×1%44,400円
エ〜約370万円57,600円(定額)44,400円
オ(住民税非課税)非課税世帯35,400円(定額)24,600円

例えば、年収500万円のサラリーマン(区分ウ)が、白血病の化学療法で1か月の医療費が100万円になった場合、自己負担の上限は
80,100円+(1,000,000円−267,000円)×1% = 約87,430円
となります。残り約90万円以上は公的保険から支払われます。

知っておきたい3つのポイント

①「多数回該当」で上限がさらに下がる

過去12か月以内に3回以上高額療養費の支給を受けた月がある場合、4回目から「多数回該当」として上限額が大幅に下がります。白血病の治療は複数クールにわたることが多いため、この制度が非常に有効です。

②「世帯合算」で家族の分もまとめられる

同じ健康保険の加入者(世帯)内で、家族の医療費を合算することができます。複数の家族がそれぞれ医療費を支払っている場合、合計額が限度額を超えた分が還付されます。

③「限度額適用認定証」で窓口払いを最初から抑える

高額療養費は原則として「後から払い戻す」制度ですが、限度額適用認定証を事前に取得しておくと、医療機関の窓口での支払いが最初から限度額までに抑えられます。入院が決まったらすぐに加入している健康保険に申請しましょう。

高額療養費制度でカバーされないもの

  • 食事代(入院中の食費は1食460円程度の自己負担あり)
  • 差額ベッド代(個室希望などによる追加費用)
  • 先進医療費(保険適用外の治療)
  • 交通費・日用品

これらは別途、民間の医療保険や公的支援制度で補うことを検討してください。

さらに活用できる制度

  • 傷病手当金:会社員が病気で休んだ場合、最長1年6か月、給与の約2/3を受給できる
  • 障害年金:白血病で労働が困難な場合に申請可能
  • 生活保護:収入や資産が一定以下の場合
  • 都道府県の難病支援:一部の白血病は特定疾患の対象となる場合がある

Harryからひとこと:
妻が入院した当時、「こんなにかかるのか」と青くなった記憶があります。でも高額療養費制度のおかげで、実際の自己負担は思ったよりずっと少なく、本当に助かりました。限度額適用認定証は入院が決まった当日か翌日には申請を。手間は少しかかりますが、効果は絶大です。双子の子育てと治療費の心配を同時に抱えていたあの頃の自分に、「制度をフル活用すれば大丈夫だよ」と伝えたいです。

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