慢性骨髄性白血病の新薬候補「レルコバチニブ」 第3相試験の設計で米FDAと合意

慢性リンパ性白血病(CLL)(イメージ写真)

米国のバイオ医薬品企業エンリベン・セラピューティクスは2026年10月上旬、慢性骨髄性白血病(CML)の治療薬候補「レルコバチニブ」(旧称ELVN-001)の第3相試験「ENABLE-2」について、試験の進め方(プロトコル)を米国食品医薬品局(FDA)と合意したと発表しました。これは新薬の承認ではなく、承認を目指す大規模な試験を始める準備が整ったという知らせです。

これまでのTKIで十分な効果が得られなかった方が対象

CMLは、BCR::ABL1という異常な遺伝子がつくる酵素の働きで白血球が増える病気で、現在はこの酵素を抑えるチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の飲み薬が治療の中心です。レルコバチニブも同じ酵素を狙う飲み薬の候補で、1日1回80mgを服用する計画です。ENABLE-2は、1種類以上のTKIによる治療を受けたことのある成人約450人を対象に、レルコバチニブと、医師が選ぶ既存のTKI(ボスチニブ、ダサチニブ、ニロチニブのいずれか)を1対1で比べるランダム化試験です。主な評価項目は、24週時点で「大分子遺伝学的奏効(MMR)」、つまり血液中の異常な遺伝子がごくわずかになった状態に達した人の割合で、96週時点のMMRも重要な副次評価項目に置かれています。既存薬より10ポイント以上高い効果を示せるかどうかを確かめる設計とされ、患者さんの登録は2026年末までに始まる予定です。

今後の見通し

TKIは効果が高い一方で、効かなくなったり、副作用で続けにくくなったりする方もいます。新しい選択肢の開発が進むことは心強いニュースですが、結果が出て承認されるまでには数年単位の時間がかかり、日本で使えるようになるかどうかは今のところ分かっていません。今の治療については、自己判断で変えず、主治医とご相談ください。

出典:Clinical Trials Arena「FDA agrees ENABLE-2 Phase III trial design for Enliven’s relcobatinib」

出典:Blood Cancers Today「Regulatory Actions: October 2026」


試験のデザインが決まり、いよいよ最終段階の検証に入ります。CMLの患者さんとご家族にとって、将来の選択肢が増えるきっかけになることを願っています。

慢性骨髄性白血病の新薬候補「レルコバチニブ」 第3相試験の設計で米FDAと合意

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

トップへ戻る